先輩・企業の声
博士後期課程への進学や研究生活、修了後のビジョン、後輩たちへのメッセージ等さまざまな「声」を、
アンケートやインタビューから集めました。
企業からの博士人材への期待やメッセージもぜひこのページからご覧ください。
社会で活躍する先輩の声
新潟大学大学院
自然科学研究科2023年度修了
博士(工学)
一般財団法人
光科学イノベーションセンター
住吉谷 瞭歩

博士後期課程の研究で積み重ねた試行錯誤や粘り強い探求を通して、未知の事柄に挑戦する姿勢や問題解決の考え方を身につけることができました。私は学術・産業界という枠を超えて多様な分野の研究者と協働したいという思いから、国内外の研究者に利活用されている3 GeV高輝度放射光施設NanoTerasuで働く道を選びました。学生時代は物性物理学の分野で理論研究を行っており、放射光実験の技術や専門外のテーマには馴染みがありませんでしたが、現場でのコミュニケーションの中で知見が広がり、周囲と対等に意見交換をしながら自分の役割を果たせることが仕事のやりがいです。博士後期課程在学中は目の前の研究で精一杯かもしれませんが、学位の取得はあくまで通過点にすぎません。皆さんが社会人になってどのような姿で活躍したいかを想像し、そのために何をするべきかを考えながら日々の研究に取り組んでみてください。
新潟大学大学院
自然科学研究科2022年度修了
博士(理学)
ナプソン株式会社
中野 泰河

みなさんは、どのような自分を実現したいですか?
博士課程に関心のある方は、博士号の取得を通じて得られる経験や学びが、その自己実現に必要だと感じているのではないでしょうか。私は「数学を通じて社会に貢献できる人」になりたいと考え、博士課程へ進学しました。在学中は、JST次世代研究者挑戦的研究プログラムの支援を受け、経済面・研究面の両方で大きな助けを得ました。その結果、研究に集中でき、目指す姿に近づけたと実感しています。さらに、博士課程修了後に社会人として働く上でも、博士号の取得を通じて培った経験が役立っています。近年は、社会で活躍する博士人材へのニーズが高まり、「博士課程で得られる経験は社会に必要である」という認識も広がりつつあります。こうした動きを受け、JST次世代研究者挑戦的研究プログラムをはじめとする国の支援や、学内のPhDリクルート室の取り組みが、博士課程での挑戦を後押ししています。もし、博士号の取得を通じて得られる経験が、あなたの自己実現に必要だと思うのであれば、ぜひ挑戦してみてください。
新潟大学大学院
自然科学研究科2020年度修了
博士(工学)
NTT株式会社
谷口 諒太郎

私が皆さんに本当に考えていただきたいことは、将来皆さんが何を成し遂げたいのか、何になりたいのか、つまりは自身の未来像は何か、ということです。博士に進学するかどうかや、アカデミアと産業界のどちらに進むかどうかを考えることも重要ではありますが、それは皆さんにとって真に重要な事例ではありません。自身の未来像が明確ならば、その思い描く未来を目指すための進路はおのずと⾒えてくるはずです。一方で、自身の未来像が不明確なまま進路を決定してしまうと、後に進路を変更する際に多くの時間とコストを要します。基礎研究をしたいのか、製品開発をしたいのか、エンジニアになりたいのか、地元の工房で技術を守りたいのか、⽇本で安定した職に就きたいのか、世界で活躍したいのか、自分の目指す未来像を明確化し、そこに到達するために必要な進路を選ぶことが、皆さんの夢を達成するための近道です。
新潟大学大学院
自然科学研究科2018年度修了
博士(理学)
JX 金属株式会社
角田 竜馬

まず初めに、私自身は博士後期課程に進学してよかったと感じております。在学中に様々な経験ができたこと、卒業後に研究の道に進めたこと、どちらも私にとって喜ばしいことです。卒業後の先行きが不透明で、「修士まではいいけれど博士はちょっと…」と思う気持ちは分からなくはありません。ですが今は博士後期課程卒業の人材の需要も高まりつつあるようで、PhD リクルート室という卒業後の就職を支援してくれる頼りになる組織もあります。博士号を取得した後の事に関しては然程心配せずともよいのではないでしょうか。在学中に関しても、博士後期課程では明確な成果を出すことを求められはしますが、なにも世界を変えるような世紀の大発見を求められるわけでもありません。根気強く続ければ小さくとも成果は出せると思います。研究業務に興味があって、研究に携わって生きていきたいというのであればぜひとも博士後期課程への進学を検討してほしいと思います。
「博士」を志す学生の声
進学した理由
- 自分の研究テーマを論文にして世に発表したかった
- 海外で研究者として活躍するため
- 医師として臨床の道を選ぶより基礎研究を続けたかった
研究の楽しさ
- 自分の仮説が正しいことを示す結果が得られた時や、今までに知られていない新たな事象を確認できたとき
- 実社会に近い研究ということもあり、研究対象の市民や患者の方に還元されているところ
卒業後の進路
- 大学で研究を続け、大学教育にも関わって研究の面白さを一人でも多くの学生に伝えたい
- 企業で研究開発に携わり、人を笑顔にできるような製品を開発したい
- 最終的に海外で活躍できるような場所
活用した博士支援
後輩たちへメッセージ
- 博士進学か就職で迷っているなら、進学することをお勧めします。3年間は長く感じるかもしれないけど、そこで得られる経験や知識・専門性は3年かける価値があると信じています。
- 悩むことはたくさんあると思いますが、支えてくれる人や制度はたくさんあるので、そういった相手を探して自分自身が納得して進学や準備をすればいいと思います。
- 基礎研究を行うことで臨床に活かせる力が身に付くので、研究の世界に足を踏み入れるのも悪くはないと思っています。
博士学生へのインタビュー動画はこちら
企業から博士人材への声
PhDリクルートフォーラムや各種イベントでいただいた企業担当者からの声を掲載しています。
博士(後期)課程中に経験してほしいこと
- 持っているスキルそのものよりも、そのスキルを得るに至った、或いはその過程の中で身に付けた研究へのアプローチ方法や情熱、研究が好き・楽しいという気持ちを大切にしてほしい
- 国内外のネットワーク力、グローバルトップレベルの研究者とのディスカッション力を身に付けて欲しい
- 研究活動に邁進するとともに、研究室の後輩の指導・育成を頑張ってほしい
- 専門領域の深みを持ちつつ、同時に社会に対して何をどう成果としてアピールできるかを考え続けて研究に取り組んで欲しい
入社後に期待していること
- 即戦力であることは間違いなく、研究周辺へのスキルや知識、さらには後輩を指導する研究マネージメント能力にも期待している
- 個人のスキルと会社の技術間でのシナジーを生み、入社後の継続した成長にも繋げて欲しい
- 若い研究員に研究の進め方や姿勢を示し、手本となって欲しい
- 高い専門性を有していると共に、旺盛な好奇心、さらにはリーダーシップ、マネジメント力を発揮して目標を達成しようとする強い意志
博士の進学や就職、キャリアに関するご相談はPhDリクルート室にご連絡ください!
新潟大学大学院
現代社会文化研究科2016年度修了
博士(学術)
桐蔭横浜大学
尾山 裕介
博士課程での研究は、思うように進まない時期や悩む時間も多いと思います。私もその一人でした。それでも、研究の面白さや新しい知を生み出す喜び、自分の問いに向き合える時間は博士課程ならではの魅力です。ここで培った研究力はもちろん、マネジメント力や問題解決能力、人脈づくりなど、多くの経験が現在の業務に役立っています。博士号の取得は「ゴール」ではなく「新しい挑戦の始まり」であり、博士課程での経験は皆さんの可能性を大きく広げ、将来を支える力になるはずです。また、私が在学していた頃は博士学生同士の交流やサポート体制が今ほど整っておらず、孤独を感じる場面も少なくありませんでした。皆さんには、PhDリクルート室のスタッフ、ご家族、ご友人など支えてくれる方々が身近にいるはずです。困ったときは一人で抱え込まず、頼ってください。
皆さんが博士号を取得し、自分らしいキャリアを切り開いていくことを願っています。